Bookwormy’s Diary

英語の本も面白いかも :)

Scythe

Scythe  by Neal Shusterman

 

飢えも病気も、そして老いまでも克服された穏やかな未来社会。世界を見守るのはやさしく思慮深いAIのサンダーヘッド。そんな中でサンダーヘッドが権限を持たないことが一つだけある。それは増え続ける人口を抑制するために人を死なせることを生業とするサイズ(死神の鎌)の世界。彼らは何を思い、死に行く人を選び、命を奪うのか。

 

Scythe (Arc of a Scythe Book 1) (English Edition)

Scythe (Arc of a Scythe Book 1) (English Edition)

 

 

死は何人にも分け隔てなく訪れる、その大前提が覆された未来で飢えにも病気にも老いにも脅かされず生きる人々。人口の増加が避けられない世界で誰が死ぬのかを選び、追行するサイズたち。難しい立場の彼らを守るシステムはあるものの人の目は厳しく、死神のように忌み嫌われ、家族からも距離を置かれる。

 

 

クラウドの進化形のサンダーヘッドから自律した唯一の機関はサイズの世界、サイズダムのみ。人間臭い争いが見られるのも、その中だけ。争いはだんだんと激しくなっていくもののサンダーヘッドは手を出すことはできない。

 

さすがニール・シャスタマンさん。ページをめくる手が止まりません。

 

 

サイズの名前は任命時に自分で選ぶのですが、みな有名な科学者だったり哲学者だったりの名前を選んでいます。その名前を見るとそれぞれのサイズが何を理想としているのかがぼんやりとだけどわかって面白いです。ちらっとですが秀吉の名前も出てきたりもします。ふむふむは名前的にはゴダードが好きだとか。ロケットの父、だしね。

 

チャプターの最初の日記が誰によって書かれたものかを予想しながら読むのも楽しみを付け加えてくれます。

 

自分ならサイズになるか、断るか、名前は何にするか、ガウンの色は?とか考えながら読むのも一興かと。

 

ふむふむに何度も進められて読み始めた本です。基本的にはティーンエイジャー向けとして書かれているんだと思いますが、死を扱っていることもあってなかなか深くてしっかりと楽しませてもらいました。

 

Interest Level

Grades 7-12

Reading Level

Guided Reading: Z+
Lexile: 830L
Accelerated Reader Level: 6.5
Accelerated Reader Points: 17.0